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Roman De Gare

気になったことを心を込めてお送りします。

かぐや姫の物語について

今回はいつもの〈映画感想〉とは違う枠で数回に分けて高畑勲監督最新作「かぐや姫の物語」について語っていこうと思います。まさか自分の書く話しに宮﨑駿監督よりも先に高畑勲監督の話しを書くことになるとは驚きです。

 

映画は先週観に行ってきました。お客さんは意外にも子供の方が多くて小学校高学年〜中学生くらいの層が一番多かった気がします。

ストーリーはそのまんま「竹取物語」を元に進んでいきます。

冒頭で「今は昔、竹取の翁といふ者ありけり。野山にまじりて竹を取りつつ、よろずのことに使ひけり。名をば、さぬきの造(みやつこ)となむ言ひける。」とナレーションが入りわっさわっさと翁が竹を切っています。もうハっと感じたことだと思いますが、これはおそらく多くの日本人、中高の時に国語の授業で暗記するので「あぁ!」となりますね(笑)僕は聞きながらゾワゾワしました。隣の中学生らしき子らが一緒に合わせて喋るのでゾワゾワ2倍でしたね(笑)気持ちが分からないでもない、覚えたてだろうからさ。

 

ジブリジブリにないアニメを作る」

かぐや姫の物語は公開前の最初のニュースでは「今作は全編、日本最古のマンガ《鳥獣戯画》の様なタッチのアニメーションになる。」と発表されていました。鳥獣戯画というのは、うさぎや猿、カエル、狐などの動物が擬人化した絵巻物のことです。

 

僕がこの鳥獣戯画を初めて見たのは高校3年の時、情報系大学の説明会で教室のスクリーンに映しだされた鳥獣戯画を横スクロールしながらアニメーションにするという映像作品でした。なので「あれをジブリ竹取物語でアニメにするのか」とイメージしやすかったんです。そしてワクワクしていました。

 

さて公開前のニュースでは鳥獣戯画風の絵になるとのことでしたが、いざ特報(予告編)を観るとそれほど衝撃を感じませんでした。皆さんの印象にも残っていると思いますが十二単をバーっと脱ぎながらかぐや姫が雪の道を走り去っていくシーン…かなりゾクゾクしました。自分が鳥獣戯画に寄せていったイメージよりもアニメになってる!という驚きがあったのです。

 

そして鑑賞から一週間経った今日。どうしてよりアニメになっているのか?なぜあの鉛筆で書いた様な絵、画面になっているのか謎が解けました。

高畑勲、『かぐや姫の物語』をつくる。ジブリ第7スタジオ、933日の伝説〜

というWOWOWで放送したドキュメンタリー番組がありました。

 

ジブリはドキュメンタリーにすごく積極的です。NHKは宮﨑駿、ジブリスタジオをここ数年間ずっとカメラに収め続けています。最近も何回か放送があったし、ドワンゴによる「夢と狂気の王国」というドキュメンタリー映画も公開されました。

 

しかし高畑勲監督は「かぐや姫の物語」が完成してないこともあってか、それらのドキュメンタリーに姿を表さないんです。ちょっと出てきても何も喋らないで立っているだけということもしばしば…。

ところがどっこい!!WOWOWのドキュメンタリーめっちゃ出てる!!めっちゃ喋ってるじゃないですか!!!なんだこの裏切りは(笑)そうか別にカメラで撮られていたから、わざわざ直接は関係ない他カメラの前で高畑監督の心境を聞けなかった訳だ…と納得しました。

 

話しが少しズレましたが、そのドキュメンタリーの中で高畑監督やプロデューサーの西村さんらがこれまでのジブリにはない表現でアニメを作る。前作のホーホケキョ となりの山田くんでやった水彩画の様な絵でもない。今回はその倍以上の繊密な描写で行くと言うことが語られていました。

 

セルアニメの様な完成したものじゃなくて、その前に書くラフ絵の感じをなぜ出さないのか?あの独特な線の生きた雰囲気こそ臨場感が出て、なにより瞬間を絵にそのまま表現出来そうだ、竹取物語に合いそうだ。ということから「かぐや姫の物語」の挑戦。高畑勲、プロデューサー、ジブリスタッフ、トップクリエイターたちの挑戦が始まったそうです。

 

そんな話しを聞きながら人物造形・作画設計の田辺修さんの下絵に対して多くのトップアニメ作画陣がクセやセルアニメではいらない線の一本一本をあくまでも田辺さんの最初に描いた絵を忠実に再現していく過程が映し出されるんです。

 

それはもう僕の鳥獣戯画のイメージはさっさと頭から出て行きました。こんなにもナマモノを扱うが如く繊細にアニメーションを作っていることに感動しました。仕事だな〜職人だな〜と。

 

「全然分からなかった」――「かぐや姫の物語」、故・地井武男さんの代役を三宅裕司さんが務めていた - ねとらぼ

 

ブログ記事を書く前に僕はノートに色々下書きをしてから書き始めるんですが、そこで目に留まったニュースが面白かったので紹介します。

 

本編最後のエンドロールに三宅裕司さんの名前がクレジットされていました。かぐや姫の物語には個性豊かな俳優陣が声優として出ています。なので三宅さんも何かの役をやっているんだろう。でも最後まで分からなかったなー。と思っていたら、なんと地井武男さんの代役で竹取の翁の声をやっていたんですね。たしかに地井武男さんに声が似ている!地井武男さんの翁は物凄く印象的でしたよ。本当に素晴らしかったです。

 

この辺りの話しも13日(金)にWOWOWで放送される「かぐや姫の物語ドキュメンタリー後編」で観れるといいな〜。

 

では、今回はこのへんで!次回はもっと作品の話しをしたいと思います。

なぜかぐやは月から地球に来てまた月へ帰ってしまったのか?など

お楽しみに♪

 

おやすみなさい〜。